サブスクリプション

不動産がサブスクリプション化するワケ

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前回、別の記事でも書いた「住居のサブスクリプション化」ですが、大きなくくりでみると、「不動産はサブスクリプション化する」と予想されています。

なぜ、そのようなことが言えるのでしょうか?

 

不動産はサブスクリプション化する?

サブスクリプションとは「Netfrix」などの定額で〇〇し放題サービスですね。

そのようなサブスクリプションと不動産にどんな関係があるの?と思っている方も多いはず。

端的に言うと、前回の記事のように、現に賃貸のサブスクリプション化は進んでいて、それは海外まで進出しています。

家具などの設備はそろっていて、住民票も移すこともできます。(すべての物件に該当するわけではない。)

水道光熱費も家賃に組み込まれ、好きな時に入居でき、好きな時に退居できます。

つまり、引っ越す側は、引っ越しの費用もかからなければ、仲介手数料などという無駄な初期費用を抑えることが可能なわけです。

しかし、それとサブスクリプション化がどのように関係するのでしょうか。

詳しく紐解いていきます。

 

不動産のサブスクリプション化の要因

不動産のサブスクリプション化の一番大きな要因は、「不動産の耐久性の強靭化」によるものだと考えます。

どういうことかというと、現代の不動産は木造の建物(集合住宅)であっても、築40年の物があります。
戸建てでみると、築200年の物もあるくらい。
RCであれば、築50年の物もざらにあります

つまり、約50年前に建てられた建造物が50年間もっているということ。
これを考えると、技術が進化し続けている現代の建物はもっと耐久性に優れているということです。

実際にも大手メーカーは材質はもちろんのこと、その工法にも工夫しており、より丈夫な建物をどんどん開発しています。

何が言いたいかというと、現代の建物の持続可能な築年数はどんどん長期化するということなのです。

 

不動産のサブスクリプション化と持続可能な築年数の因果関係

持続可能な築年数が長期化すると、どのような弊害が起きると予想されるでしょうか。

考えられることは

・土地は有限であるため、飽和状態が激しくなり、入居率の低下にも結びつく

・着工するのに、解体から始まることが多くなる

・総事業費の高騰が起き、利回りが低下する

以上は、集合住宅に投資する投資家目線での弊害です。

一つずつ見てきましょう。

土地は有限であるため、飽和状態が激しくなり、入居率の低下にも結びつく

建築可能な土地には限りがあります。

その限りがある土地に建物が建て続けられ、それぞれの建物の持続可能な築年数が長期化すると飽和状態になるのは必至です。
現在でも、集合住宅は飽和状態と言われておりますが、これから激しくなってくるでしょう。

そうなると、建設メーカーは自社の利益確保のため、郊外に進出し、明らかに入居が見込めないエリアにも建てようとします。
もし、こうなってしまうと全体として入居率の低下に結びつき、オーナー側の利益確保には結びつかなくなります。

着工するのに、解体から始まることが多くなる

持続可能な築年数が長期化することにより、遊休地は減少すると考えられます。
つまり、新しく建築物を建てる際に解体から始まることが多くなります。

解体費用は年々上昇傾向にあり、全体の総事業費がかさましします。

総事業費の高騰が起き、利回りが低下する

総事業費がかさましすると、利回りの低下に結びつきます。

投資家の間では、比較的、中古の不動産売買の取引が多い中、今以上に新築物件の利回りが低下すると誰も投資しなくなるかもしれません。
あくまで税金対策が必要な方は新築の方がいい場合もありますが、全体として相続税がかかる割合は3~4%といわれており、そのほとんどの人は何かしらの対策を行っていると考えると、なかなか新築の不動産投資をする人も少なくなってくるのではないかと予想されます。

 

以上のことから、不動産投資家の新築物件への投資の減少に拍車がかかり、ますます新築物件が減少するのではないかと予想ができます。

不動産のサブスクリプション化が促進する

新築物件が減少すると、基本的に中古への投資が中心になってきます。

そして、すでにある物件をうまく活用しなければなりません。

しかし、今までの手法では、結局何も変わらないのも事実。

そうやって生まれたのが「不動産のサブスクリプション」なのです。

入居率の低下の理由は何か考えると、

引っ越すたびに、引っ越し代がかかり、仲介手数料などの初期費用がかかります。
当たり前のことではありますが、例えば、少しだけの間、田舎暮らしがしたい人もいるかもしれませんし、
転勤の多い企業にお勤めの方もいるかもしれません。

そのたびに間取りにあった家具でなきゃ配置できませんし、荷ほどきする手間もかかります。

であるから、少々我慢して引っ越しせずにいる方も意外と多いのです。

つまり、不動産をサブスクリプション化することは的を得ており、非常に筋の通った商品であるわけです。

不動産がサブスクリプション化すると起こりえる投資方法

大手企業は不動産(集合住宅)のサブスクリプション化をパッケージ化して商品にする可能性があります。

現在では、そのようなサービスに特化した宿泊施設の企業などがほとんどですが、これから大手建設メーカーも参入してくるでしょう。

要は宿泊業への投資と同じ要領で、宿泊料の〇〇%がオーナーの取り分という形で、成果報酬型が多くなると予想されます。

これのメリットとしては、ホテルなど観光宿泊施設と違い、滞在期間の長期化と比較的小規模の建設も可能であり、受付などもなく人を雇う必要がないことから、
ランニングコストを抑えることが可能であることです。

現在でも、家具付き賃貸などは多くありますが、それが多くなるでしょう。
そして、サブリースいう概念もなくなってくるかもしれません

 

まとめ

今回の記事では、新築はこれから減少していくと書いていますが、すぐすぐの話ではないでしょうし、実際そうなるかもわかりません。
建物は必ず、古くなりますし、新築の物が全くなくなることはありえないからです。

しかし、これからは不動産の築年数は長期化することはほぼ間違いなく、投資家はなかなか新築に投資しづらくなるのも事実。

時代の変わり目でもある今、投資方法も変わってくるでしょう。

 

 

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